農業に興味を持っているサラリーマンの方は週末農業と言うものをご存知でしょうか。
実は週末のみ農業をすることを副業にして収入を得ることが可能です。
しかし未経験で本当にできるのか、どれぐらいの収入になるのかと不安が多いことでしょう。
そこで今回は、サラリーマンの方が副業農業をして稼ぐ方法やメリットデメリットをお伝えします。
目次
副業が農業が可能
サラリーマンの方で週末などの空いた時間だけ農業をする週末農業を副業にするケースがありますが、これは本業とは全く違った働き方で収入が得られることから、趣味を副業ビジネス化する方法としても注目されています。
このようにサラリーマンの方が本業の傍ら農業を始める場合、本当に副業として扱われるのかと気になるところですが、農林水産省によって副業農業と農家についてそれぞれ下記のような定義が設けられています。
- 年間60日以上農業を行っている
- 65歳未満の世帯員(世帯主と生活・生計を一緒にしている人)
- 経営している耕地面積が10アール以上
- 年間収入が15万円以上
つまりサラリーマンの方は年間60日以上農業を行って、収入が発生した際に副業になるということです。
サラリーマンの副業を法律で禁止にされてはいませんが、会社の就業規則は確認しておきましょう。
サラリーマン副業の農業でどれぐらいの収入がある?
サラリーマンの方が副業として農業をする場合、残念ながらお小遣い程度という方が多いのが現実です。
作物を育てるまでと言うのは大変ですが、実は売り上げを作っていくことも非常に困難な道のりです。
かかる手間を考えると、ほかの副業の方が稼げるということが言えますが、稼ぐことだけを目的としていない場合は、やりがいのある副業とも言えます。
サラリーマンの副業農業で収入を得るためのポイント
サラリーマンの方が副業で農業をし、収入を得るのは次のようなポイントを知っておくことが重要です。
受けられる支援を活用する
サラリーマンの方が副業として農業を始める場合には支援や補助金が受けられるので、こういった制度はぜひ活用しましょう。
農業次世代人材投資資金
農業を始める前の2年間、農業法人などで研修を受けると、所得を補償するための補助金として給付金150万円を支援してもらえる制度です。
ちなみに、45歳未満の方が対象で、『農業次世代人座投資資金(経営開始型)』という補助金がありますがそちらは専業で農業を行う方が受けられる制度です。
スーパーL資金
農業を惟男から始めるという方が融資を受ける際に、下記の条件を満たせば利用できる制度です。
- 農業経営改善計画と呼ばれる書類を提出する
- 上記の書類提出後、認定農業者になる
この流れで条件を満たすことができ、日本政策金融金庫からの借り入れが可能になります。
育てやすい作物にする
経験を積むまではうまく作物を育てるのはなかなか難しいことです。
そのため以下のような、一般的に育てる手間が少なく収穫も簡単とされている初心者向けのものから取り組んでみると良いでしょう。
- サラダ菜
- イモ
- ニンジン
- ゴーヤ
- ニンニク
また、手間いらずでありながら単価が比較的高いとされているのが以下のような野菜です。
- アスパラガス
- みょうが
- ズッキーニ
- タラの芽
- ビーツ
このような管理がしやすい野菜で、ニーズがあるものをつかんでいくリサーチ力も、副業で利益を出すためには重要です。
オリジナルの販路を決める
サラリーマンの方の副業で農業をすると、収穫した作物を販売しなければ収入になりません。
農業を始めてから考えるのではなく、販路は前もって、そして常に考えておくことを念頭に置いておきましょう。
販売先として挙げられるのは、以下のような方法があります。
- 友人・親戚など知人
- 地元の直売所
- ネットショップ
- スーパー・コンビニ直売
- 卸業者
- 農協(JA)
- カフェ
作物の販売というと農協や卸業者と考えるかもしれませんが、副業で始める場合は収穫量が少ないため、専業農家の方が圧倒的に有利です。
そのため自分の作る野菜はどんな方がを対象にするのかを絞り込むことでオリジナリティを追求していくことも必要です。
有機野菜と言った農法であれば需要がありますから地元のカフェに営業を行うなど積極的な活動も重要ですがコストや手間がどれぐらい必要かも計算に入れておいてください。
はじめは友人や知人の飲食店などといった身近なところから販売していくと良いでしょう。
サラリーマン副業の農業をするメリット
副業農業ではサラリーマンの方にとって以下のようなメリットがあります。
趣味を副業にすることができる
毎日の通勤ラッシュや人間関係にストレスを抱えるサラリーマンの方にとって、自然に囲まれた場所で癒されたいと思う方も多く、農業で作物を育てて生活を送ってみたいと考えていたというケースがあります。
しかしいきなり脱サラして農業の世界に飛び込むにはあまりにもリスクが大きく諦めてきたという方も、本業を続けながらの週末農家であれば、副業にすることで、これまで描いていた夢を実現できるということが言えます。
作物を育てていくということで日ごろのストレスから解放され、リフレッシュでき、趣味が副収入になるというのは大きなメリットです。
家族とのコミュニケーションの場になる
サラリーマンの方は週末には家族と時間を過ごす方が多いですが、その時間を副業に充ててしまうことで、中にはご家族から反対の声が上がる場合もあります。
もちろん健康面やご家族との交流が減ることを気遣っての意見だと思いますが、それではせっかく家族のためを思って奮起しても逆効果になってしまいかねません。
しかし週末の時間を農業副業にすることで、夫婦で協力し合ったり、子供たちと作物を育てる喜びや自然の中で一緒に過ごす大切な時間を共有することもできるでしょう。
健康的な食生活になる
農業をすることで、自分で作物を育てることの苦労が身をもってわかり、また同時にほかのか方が育てた作物へのありがたみをより一層実感することでしょう。
それにより加工食品に頼りがちな食生活も、自然な作物が中心になり、また季節に応じた旬の食材へとシフトしていくはずです。
また週末であっても、早く起きて農地へと出向くということで、一日のリズムも安定し、疲れの残りにくい状態へ導いていけることも考えられます。
サラリーマンが副業で農業をするデメリット
副業で農業をすると、サラリーマンの方は次のようなデメリットが考えられます。
高額な初期費用がかかる
サラリーマンの方の副業で農業をする場合初めに準備するものが多数あります。
例えば下記のようなものが挙げられます。
- 農地
- 農具・農機具
- 農具などの倉庫
- 作物の種・肥料
- 作物用の資材
専業農家の場合これらの初期費用に掛かる金額は800万円~900万円が平均とされているため、副業であっても相当な金額が必要とされます。
マイナスになる可能性がある
先にお伝えしたように、農業を始めるには高額な初期費用が必要になります。
そして、初心者で農業を始めてすぐに作物がうまく育つわけではありませんので、収入が確保できるとは限らず、お小遣い稼ぎとして気軽に取り組むと数年にかけてなかなか収入にならない現実に直面してしまうでしょう。
また農業に必要な農機具も高額であるため、そのまま軌道に乗らない場合は初期費用分がマイナスとなるリスクがあります。
売り上げが安定しにくい
販売先が決まれば一安心と言いたいところですが、必ずしも売り切れるとは限らず、売れ残りが出る可能性も常にあります。
そして、農業を行う際に必然的な問題は天候の影響を受けてしまうことです。
昨今の異常気象は予測がつかないような雨量など、災害にケースも続いており、もちろん農作物への影響も大きく、不作で売り上げを作ることが不可能という事態も考えられます。
サラリーマン副業の農業を始める際におすすめのサービス
サラリーマンの方で素公暁農業を始めるなら、次に紹介するようなサービスがあることを知っておいてほしいと思います。
シェア畑
東京都を中心として全国65カ所にある、農地をシェアリングするサービスです。
このサービスは作物を育てるために必要な肥料や苗・種、農具などがそろっているうえに、アドバイザーや農家の方が常駐しているため、未経験でも今すぐに農業を教えてもらえるチャンスです。
このシェアサービスは、お子様のいるサラリーマンの方にも喜ばれる、キッズスペースまで準備されており、ご家族の協力を得られる可能性もあるため、まずはアドバイスを受け農業を体験してみましょう。
NPO法人農業支援センター
NPOで農業の支援や経営塾などを行っている団体です。
作物を目にしたり口にしているだけだと非常に魅力を感じますが、こういったサービスを利用することで、実際に農業の技術や地味な努力が必要だということを学び、自分がどれだけ副業として農業をすることに意欲的になることができるのか、判断できる良い機会になります。
体験農園マイファーム
このサービスは農業を行う方の積極的サポートを行っている会社が運営しており、社会人向けの週末農業スクール『アグリイノベーション大学』も開校しているため、副業で農業をしたいサラリーマンの方にもおすすめです。
未経験で不安がある方にも安心のアドバイザーによるサポート、道具もすべて完備されています。
レンタル農地
サラリーマンの方の副業とは言っても、毎週の週末に自宅から通えるような土地だと良いですが、好条件の立地に農地を持つことができるかというとなかなか難しいです。
また本業があるため週末にしか時間が取れないことに対し不安もあるでしょう。
そんな際にもサポートが受けられるのがレンタル農地で、初めての農業でも経験を積み技術を習得しながら少しずつ進めていくことができます。
サラリーマン副業の農業をする際のおすすめサイト
サラリーマンの方で副業農業をする場合のおすすめサイトを3つご紹介します。
農家のおしごとナビ
副業農業について何から始まればよいのかわからない方、どんな作物を選択するのか、自分にもできるのかなど、疑問や不安を抱えたサラリーマンの方も、農業体験ができるところを探せるサイトです。
受け入れ農家の方によって体験できる日数が違うなど、様々な種類ら選ぶことが可能です。
>> 農家のおしごとナビ
農園ナビ
全国の農園を都道府県別、市区町村別に検索することができる農園ナビは、サラリーマンの方の副業で初心者にもお勧めのアドバイザーが在籍している農園を探すことができるサイトです。
人気の農園ランキングや貸農園の選び方など、サラリーマンの方の副業で農業を考えている場合に役立つ情報も掲載されているので目を通してみましょう。
>> 農園ナビ
週末農風
このサービスは、アースデイマーケットに出店しているの方のところへ手伝いに行く授農ツアーと言う呼び名の他農業体験活動に参加できるものです。
月に1回から2回、毎回10名前後の参加者で、農家さんのお手伝いをしながら農作業を学び、体験することができます。
農業を通して仲間ができたり森の中の空気を楽しめたりと、初めての方にもおすすめです。
>> 週末農風
サラリーマンの副業農業は週末体験から始める
副業としての農業はサラリーマンの方が本業を続けながら行うことができますが、簡単に今すぐに稼げる副業ではありません。
また収入面についても高額な初期費用が掛かりますが大きく稼ぐことは困難です。
しかし農業を副業にすることによる自然の中での癒しの効果や、家族や新たな仲間との出会いなど、お金ではかることができないメリットが得られるのも確かです。
その為、まずは週末に農業体験をして、自分にもできる副業なのかどうかを実際に取り組む中で見つけるようにしましょう。